久しぶりにiBの未来について考えてみました。
H2-ICBMR を柱付きでリリースしたところたいへんに好評をいただいていて
受注も順調です。ありがたいことです。
ただ、iBはそこに留まっているつもりはなくて、もっともっと先まで
シリンダー加工技術を極めていきたいと思っています。
そこで今トライしているのが、3D CAD/CAMシステムを使ってのシリンダーの削り出しです。

粗挽きはこんなに荒い感じ。
3Dスキャナーを使って旧いシリンダーをスキャンしてCAD/CAMのソフトを使って3Dデータをつくれば、自動で加工プラグラムを吐き出すことができます。

右下など部分的にはかなり綺麗なフィンの面ができてきています。これにウェットブラスト などをすれば、表面はまるで鋳造シリンダーのようにもできます。
その加工の第一号が今はじまっています。それが写真のH2-ビレットシリンダーです。
まだほんの粗挽き段階ですが、ここまで形状を作ることができればあとはこれをどんどん洗練させて仕上げ加工をすれば、どうやら形になることはまちがいないぞ!と実感できるところまできました。
この削り出したバレルにICBMR で作ったスリーブを入れてメッキとホーニング仕上げをすれば、シリンダーとして完成内径を作ることは間違いなくできます。
どうやら夢の削り出し「ビレットシリンダー」ができることはもう間違いなさそうです。
ポートタイミングや柱の有無・ポート形状なども自由に設定することができます。これができればどんなシリンダーだって同様な方法で作れることになります!
さて、問題はそこから先です。
そこから先iBはどちらの方向へすすめばいいのでしょうか。
実は以前からシリンダーを鋳型を作って量産することについても、下調べは進めて来ています。台湾に優れた技術を持った鋳物屋さんがあることもわかり、シリンダーの型代や鋳物代の見積もりをもらうこともできました。
となれば、iBで作った3Dモデルのデータを渡して型作りから鋳物製作を依頼して鋳造シリンダーを量産、iBで完成加工ということも技術的にはなにも問題がありません。
ただ、鋳物の型代を償却するためには最低でも300セットくらいは鋳物を吹いて量産しなくてはならないでしょう。その型代・鋳物代の負担はかなりなものになってしまいます。
考えてみると、鋳造の長所というのは量産時の生産性(安くできる)以外にはなにもないんですね。
物性(強度・剛性・放熱性)も精度も削り出しの方が上ですし、削り出しの単品製作ならお客様のお望みのようにポート位置・形状を変えたり、リードバルブに対応できるようにしたり、フィンの形を変更したりだってできるわけです。
また、海外には鋳造シリンダーをかなり安く作ってボアアップキットなどを販売している業者も存在します。
それに対抗して安いシリンダー製品を量産でラインナップしていく。
なんだか考えただけでげんなりしてしまいます。
iBはできれば技術で勝負をしてみたいような気がします。
投資の額で勝負するというのではなんだか面白くありません。
あ、そうだ!
iBはファッション産業に例えるとプレタポルテコレクションをやりたいのではなくて、やりたいのはオートクチュールの方なんです!!
ユニクロを目指すのなんてまっぴらですし、さらにプレタポルテなんて飛び越して!!
オートクチュールとしてのシャネルみたいになれないでしょうか!
わはは。(^o^)
みんながほんとうに憧れるのは規模は小さくても超高級なオートクチュールのほうですよね?(^o^)
もちろん吉野家じゃなくて、ジョエル・ロブションでもなくて一見さんお断りの超高級料亭になりたい。
トヨタじゃなくて、レクサスでもなくてピニンファリーナになりたいんです。
量産なんかしたくない。手縫いで芸術のようなドレスを。
そんな風にはなれないかもしれないけど、目指すくらいやってみたっていいですよね?
どうせ目指すなら超一流がいいや。内燃機屋として十分に存続できるように地盤を固めて、その上でシリンダーメーカーとしては少量生産で世界超一流のシリンダー作りを目指す。
おお、こりゃ、いいことを思いついたぞ。ははは。(^o^)
いままで牛丼やさんではなく、一流レストランいずれは高級料亭をめざしたいと言って来ました。
ウィリアム・モリスの夢を体現したような工場をやりたい、とも言ってきました。
単品生産・少量生産の価値を訴えて、大量生産・大量消費・大量廃棄一辺倒の日本に一石を投じたいとも言いました。
今までいってきたこととも矛盾しません。
鋳型を作って量産を目指すことなく、最高品質のアルミメッキシリンダーを削り出しの少量生産で実現できたら!
その時こそ誇りを持って、世界超一流の内燃機屋と胸を張ることができるのではないでしょうか。
posted by sotaro at 15:52| 埼玉 ☔|
Comment(0)
|
日記
|

|