2017年02月06日

[プラトーホーニング]

[プラトーホーニング]
滑らかな肌と深い谷間が重要なんです!

2月中にご用命いただくとプラトーホーニングが無料に!

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深い谷がオイル溜まりとなって、油膜を維持します。

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同時に面粗度が通常の1/10という高原(Plateau)部分の
滑らかな肌が相まって気持ちのいい往復運動を実現します。(*^^*)
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完璧な慣らし運転が完了した状態を機械的に創り出してしまう
iBのシリンダー内径仕上げ技術プラトーホーニング。
真似のできない超絶技巧です!

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posted by sotaro at 20:47| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月18日

ジムニー シリンダー加工

先月ご紹介したクランクシャフトと同じジムニーのシリンダーです。

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こちらはピストン、ピストンピン、ピストンリングにWPC&MOS2処理も実施。
慣らしがいらないプラトーホーニングで仕上げさせていただきました。

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2ストロークではポートの面取りも重要な加工になります。

現在では2ストロークの4輪車というのはまず見かけることがありませんが、
ジムニーはほんとうに特別ですね。

iBではこのように長く愛される特別な車種についても
今後とも対応できるようにしていきたいと考えています。

ただ、iBに加工の技術があっても、その車種を愛してくれるお客さまがいなければ
後世にそのクルマを残していくことはできません。

お客さまと一緒に22世紀まで(!) 20世紀の機械遺産ともいうべき愛すべき名車を残していくことができたら、こんなに素晴らしいことはないと思います。 (^o^)


posted by sotaro at 15:51| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月25日

ジムニークランク分解組立芯だし

iBは4輪車の内燃機加工ももちろんやっています。
と言ってこれはもかなりマニアックな車種ですけどね〜。


2ストロークのジムニー。

軽くて、走破性が高くいまでも熱狂的なファンのかたが多くいらっしゃる車種です。



分解前のクランクシャフト。

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分解して各部品を磨き終えたところ。コンロッドは磨くと銅色に輝きます。これ防炭メッキなんですよ。浸炭焼き入れをしても胴部に焼きがはいらないように。焼きが入るとコンロッドは折れてしまいます。

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途中まで少しづつ組んでは芯を出して、というのを繰り返して組み立てていきます。
全部先に組んで後から芯をだそうと思っても出ないんです。ここをうまくやるのが技師の腕の見せ所。クランク一筋51年目の家泉敏夫さんがやります。まだまだ頑張ってね。(^o^)
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そして組立完了後に最終の微調整。
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スズキはほんとに古いエンジンの部品の供給がよくて助かります。

僕から見ると最近のバイクのように思えるNSRのクランク部品が手に入らないのに。
GT380の部品はほとんど入手できるんですよね。ご覧のジムニーも。スズキさん、えらい!



というわけで、珍しく割とフツーの加工をご紹介してみました。
たまには、いいですよね。(^o^)







posted by sotaro at 15:59| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月21日

CRMクランクシャフト

iBが得意とするオンロードのNSRに対して同時代のオフロードモデルがCRM250Rですね。AR燃焼など、2ストとして意欲的な取り組みもあった機種なのですが、実はクランクシャフトの加工を基本的にはお断りしています。
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「NSRをやるのにどうして!?」とお尋ねをよくいただいてしまいます。しかも実は大端ベアリングやワッシャーもNSRと同じサイズなんです!(^o^)
なぜかというと、ご覧のようにクランクウェブ全体が薄いカバーに覆われてしまっているので、芯だしをするために叩くと潰れてしまうんです。
こんなクランクは他にはみたことがありません。
でも、まあ、今回お納めする分については写真のくらいのつぶれで済みました。叩く回数を最低限にしてやってみました。(^^)
この程度つぶれても構わなければ、芯だしができないわけではないです、ということで公開してみました。(^^;;;;


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2013年11月28日

NSRクランクシャフト オーバーホール再開!!

NSRファンの皆様!
たいへん永らくお待たせ致しました。
ついに、ついにベアリング入手!!

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NSR MC18 ('88~'89)クランクシャフトオーバーホール再開致します!
約1年間ブランクが開いてしまいましたが、3種類ともベアリングが揃いました。
'89はコンロッドも在庫があります。
大端ベアリング・ワッシャーも準備オッケー。

価格は変更ありません。
他の2気筒クランクと同一の工賃でクランクシャフト分解組立芯だし36,000円プラス税

クランクベアリング3個、大端ベアリング2個、ワッシャー4枚
('88の場合は別体オイルシール・'89の場合は内蔵オイルシール/細いo-ringも付属)部品セットが30,000円プラス税

合計66,000円プラス税で承っています。

'89用コンロッドは1本 7,000円プラス税
'88用サイドシール(大)は8,000円プラス税でお譲りします。

ぜひ、ご用命ください!!
よろしくお願い致します。

----------------
以下2015.7/27追記いたします。

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NSRファンの皆様にお知らせです。
iBではMC21/MC28についてもクランクシャフト修理を開始いたします。

いままで、MC18('88~'89)に限って受注をしてきました。
理由はMC21/28はHONDAさんから新品のクランクシャフトが
入手可能であったためです。

そして、私どもでオーバーホールをしてしまうと、
HONDAさんにオーダーが行かなくなり、
結果として新品クランクが生産されなくなることを心配していました。

ずいぶんやせ我慢をしてきました。(;_;)

しかし、現在新品のクランクは価格が12万というように
たいへん高価になってしまいました。
今後も価格は上昇するのではないかと考えられています。

FACEBOOKの「NSR維持保存会」のみなさんにもお伺いしたところ、
「ぜひ開始してほしい」という強いご要望を多数いただきました。

また、加工開始にともなって情報収集したところ、
HONDAさんでは今後もNSRのクランクは生産を続ける意志がある、
という情報にも触れることができました。

これで、iBも安心してMC21/28のクランク修理に乗り出すことができます。

また、ベアリングも今後とも安定して入手することができるようになりました。

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MC21/28はワッシャーの厚さが1.5mmと特殊なため、これを特注で別途作ることにしました。
そのため、部品の金額がセットで35,000円プラス税になります。

クランクシャフト分解組立芯だしの工賃は他の2気筒と同様の36,000円プラス税です。

整理しますと、工賃プラス部品代の価格は
MC16      71,000円プラス税 オイルシール部をMC18に合わせる加工費込み
MC18('88~'89)  66,000円プラス税
MC21/MC28   71,000円プラス税 特注1.5mm厚ワッシャーx4を含む
ということになります。

上記の金額にはクランクベアリング3個、大端ベアリング2個、ワッシャー4枚、
'88の場合は別体センターシール
'89・MC21/MC28の場合はO-ring
上記をすべて含みます。


一応念のための補足なんですが、iBではNSRクランクシャフト分解組立芯だしの際には当然のことながら大端ベアリングやワッシャーは新品に交換します。必要があれば'89以降でしたらコンロッドも別途用意できます。エンジン全バラにして、クランクまで分解してエンジン部品の中でも大きな力を受けて傷みやすさ筆頭の大端ベアリングをその機会に交換しないで再利用というのは考えられないと思っています。
それぞれの年式の部品代は当然大端ベアリング・ワッシャー代も含まれています。ご確認ください!(^o^)

'89以降についてはコンロッドも用意があります。一本7,000円プラス税です。
サイドのオイルシール(大)は別途8,000円プラス税です。



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2013年10月08日

ガスケット/スペーサ製作

久々の投稿です。
最近はFacebookで日々の話題を更新していますので、ぜひTOPからご覧いただければと思います。

さて、今回はガスケットなどの製作を受注開始しました、というお報せです。

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実は既に前号のモトモンテナンス誌でも取り上げていただいています。

iBはボーリング屋(内燃機屋)として、日々ボーリングの仕事をしていますが、通常のオーバーサイズボーリングやボアアップピストンキットに対応するボーリングでしたら、専用のヘッドガスケットなどが用意されていると思います。

ところが、ご自分のアイディアで他機種流用などでせっかくいいピストンをみつけてボアアップ・ボーリングをご依頼いただいても、それに合うヘッドガスケットというのは入手できないと思います。
純正ヘッドガスケット等は純正の内径に合わせてできていて、内径を細工して拡げるようなことはできないような構造のものがほとんどです。

また、2ストロークのシリンダーをボアアップすると排気・掃気ポートなどが下から斜めに内径に繋がっているために、ボーリングするとポート位置が下がってしまう場合が多いんです。このような場合にはベースガスケットの形状にスペーサーを削り出して挟み込む事でポート位置を持ち上げることができます。

このようにボーリングに伴って派生する加工があるのだから、ボーリング屋としてこれにも対応することを考えるのが親切なのではないか、と思い至りました。

実際の加工は下記のように行われます。これは4ミニ用のヘッドガスケットの製作風景です。

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これはスキャナーでオリジナルのガスケットを読み込んだものです。みなさんがお持ちのスキャナーで十分対応できますので、スキャンしてメールで送ってもらう事も可能です。

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このようにして、ガスケットの形状を拾って、ベクタライズして行きます。
次にその形状を加工データ化していきます。

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左側の数字の羅列のようなものが、数値制御のコンピュータを動かすための加工データです。
これを加工する材質によって、ワイヤカットまたはウォータージェットの加工機械にデータを送って切断をします。
この一連のデータ化の作業はSL90マニアのreoさんが経営する(株)三起工業さんにお願いしています。
また、ワイヤカットは同じく三起工業さん、ウォータージェットは有限会社国翔さんにお願いしています。
国翔の石井さんとも実はバイク繋がりなんです。みんなでツーリングに行ったりしてるんですよ。(^o^)

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これはSR400用のベース・スペーサです。アルミ製で1mm厚です。とある高圧縮比のボアアップキットで、ピストンの頭を削るかベースを持ち上げるかしてくれ、と説明書にあったそうで、どちらもできますが、今回はベース・スペーサで対応してみました。

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こちらはRS125用の同じくベース・スペーサです。こちらもアルミ製です。

ヘッドガスケットやベース・スペーサだけではなく、例えばクランクケースのサイドカバーやヘッドカバー用のガスケットももちろん対応可能です。そのためのガスケット素材も用意しています。

ヘッドガスケットは今のところ銅製で考えています。古風な素材ですが、銅製のヘッドガスケットは再利用も可能な場合が多いのが利点です。ただし液体ガスケットを塗布する必要があります。
まあ、レストアなどの目的には適した素材かと思っています。

薄い鉄を重ねたタイプやコンポジットのものは切り抜くだけではできず、型が必要となりますので、単品製作には向いていません。

ヘッドガスケット・ベーススペーサー・サイドガスケットと一通りの加工がこの方法でできますので、お役にたてるのではないかと考えています。

あまり儲かる新製品にはなりそうもないですが、もしガスケットが入手できずお困りなことがありましたらぜひご相談いただければと思います。

価格は参考例ですが、SR400のベーススペーサが1万円くらい。(2枚製作)
RS125のベーススペーサが5,000円くらいです。(3枚製作)

iBは常にボーリング屋が今の日本でこれから何をすればいいのか、ということを考え続けています。ボーリング加工に伴って派生する加工があってお客様が困っているならば、ボーリング屋としてこれにも対応すべきではないかと思って今回はこんなことを始めて見ました。

それにしてもお客様がスキャナーで取り込んでメールで送ってもらえれば、製品ができてしまうって面白いとおもいませんか?これから3Dスキャナーや3Dプリンターが普及すると、バイクパーツもこんなカタチで製造されて行く。そんな時代がもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

僕は今の時代はとても面白い時代だと思っています。まだまだたくさん面白いことがありそうです。
わくわくしますよね。(^o^)




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2012年12月05日

NSRクランクオーバーホール


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ご好評をいただいている'88~'89NSRクランクオーバーホールですが、またまたベアリングが払底してしまいました。
次回入荷は1月末と見込まれます。

その間、NSRクランクの修理ができなくなります。
ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。

よろしくお願い致します。

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2012年10月16日

アルミメッキ化シリンダー[ICBM] 開発の意義と開発ストーリー (3)


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前回の最後に「オートバイやクルマは使い捨てにするものではない!」って書きました。

なんとかして、このことをうまくみなさんに伝えたいんですが、
どうもうまく言葉がまとまりません。


ひとことで言えば、iBが夢見ているのは、「親から子へバイクやクルマが伝承されていく」
そんな世の中になることです。
iBはそういうことのお手伝いをぜひやりたい。

減らないシリンダーを創りたい、というのも結局はそのためです。


IBの活動テーマ(社是)は「エンジンで世界を笑顔に!」です。

長く乗って来た旧いクルマやバイクを処分しなければいけないときのあのなんとも言えない哀しい気持ち。
自分も旧いバイクやクルマばかり乗っています。

調子の悪くなったエンジンをボーリングして組み上げて、
最初にブルン!ってエンジンがかかった時のあの嬉しい気持ち。

旧いバイクやクルマを愉しむこと。
そういうエンジンが大好きな方々のお手伝いをすること!

それが、「世界を笑顔に!」じゃないか。と改めて思い直しています。

話をでっかくすると、今の日本のような大量生産・大量消費・大量廃棄の世の中から
かつて「民藝運動」や「アート&クラフツ運動」が目指したように、
職人の技・手仕事の美しさ・生活と芸術を一致させた新しい21世紀の世界をつくること。

それはサステイナブルな世界を造ることにもつながる。



iBは世界をそんなふうに変えていくことのお手伝いを
ほんのちょっとだけでもいいからやらせていただきたい。

おおげさですけれども、シリンダーをメッキ化して減らないシリンダーを創る事も
水素バイクを開発することも、日々ボーリングをしたり、クランクの芯を出し、バルブの摺り合わせをすることも、ヴィンテージバイクのレースに出る事も、みんなそういうことなんだと信じています。

あ、そういえば今週末は川越でビンテージモトクロスです。
みなさん、遊びにきてください!(^o^)


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2012年10月15日

アルミメッキ化シリンダー[ICBM] 開発の意義と開発ストーリー (2)

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メッキシリンダーがほんとに優れているという点については、改めて語られる機会があまりありませんね。

現在ではメーカーが採用して多くのバイクに当たり前のように使われているので、いまさらアルミメッキシリンダーがどれだけ凄いかということはあまり話題にもなりません。

ポルシェやDUCATIなどが割と古くから採用していました。現在につながるこのメッキの技術はもともとドイツのマーレー社が開発したものがその源流になっていると思います。そのほかのメッキもあったのですが(国産でもいくつかありました)現在使われているシリンダー内径のメッキはほとんどその組成は同様のもので、ニッケルベースでそこにシリコンカーバイドの粒子を含有したものです。

メッキシリンダーの優秀性は
◆軽量
◆熱伝導がいいため放熱性がいい
◆表面の滑りがいい /焼き付きにくい
◆ピストンと同素材になるので膨張率が近くクリアランスをすくなく設定できる
◆耐久性に優れる
などいろいろありますが、なんといっても最大の価値は耐久性に優れている事です。iBもこのことを最も大事なことと考えています。

「減らないシリンダーを創りたい、、、」それがiBの永年の夢でした。

例えばKAWSAKI のH1やH2(大排気量空冷2スト3気筒)などですとそのパワーも素晴らしいのですが、シリンダーの痛みも早いんです。せっかくオーバーサイズピストンを入れてボーリングしても、3,000kmも走るとリング音が出始めるのだ、と専門のショップさんに伺った事があります。当時の鋳鉄素材の問題もあるのでしょうし、ポートの下に強くピストンリングが当たるというようなこともあるのでしょう。これではせっかく精度高くクリアランスを出してボーリング・ホーニングしても、愉しく乗れる期間があまりにも短いですね。

なんとかして、減らないシリンダーを創ることはできないものだろうか。

そのための対策としてiBはターカロイという耐摩耗鋳鉄を採用してスリーブを造ってみたり、プラトーホーニングの技術をサービス部のボーリング仕上げにも採用し、さらには提携しているエヌ・イーさんのご協力を得てWPC&MOS2という素晴らしい表面処理技術を導入したりもしています。

これらによってかなり摩耗の程度を軽減できるようになりましたが、それでも鋳鉄のスリーブが摩耗してしまうという根本的な問題自体は止める事ができません。

そこで、考えたのが「シリンダーのメッキ化」でした。

少し技術的な資料になりますが、メッキシリンダーの硬度についてお話します。
通常鋳鉄の硬度についてはブリネル硬度というものが採用されています。シリンダーに使われる鋳鉄にもいろいろありますが、だいたいブリネル硬度で130とか150という硬さの数値になります。(この数値は正確には対応しないものの下のビッカース硬度においてもほぼ同様の数値となります。)

一方、メッキ後の内径の硬度を表現する場合にはビッカース硬度というものが用いられます。メッキ後のシリンダーの硬度は基材のメッキの金属部分で450~500mHvというはるかに高い数値になります。

ただ、この二つの数字はそのままでは比較する事ができません。ブリネル式ではビッカース硬度表の上の方の数値までは測定できないんですね。メッキの硬さと鋳鉄の硬さでは同じ指標はつかえない、つまり文字通り「スケールが違う」んです!!

というのも素地の部分ではなくこのメッキに含まれるシリコン粒子の硬さはなんとビッカース硬度で2,500mHvもあるということなんです!これはとんでもない硬さであって、シリンダーの内径に於いてはこのシリコン粒子の部分が摺動の最前線にあって、この部分はほとんど摩耗することがありません。

いかがでしょうか。減らないシリンダーを目指したiBがメッキシリンダーをなんとしても採用したかった理由がご理解いただけるのではないかと思います。

よく「RZをレストアしても2ストは長持ちしないから、、、」などというお言葉にも出会うことがあります。でも、RZのエンジン以外の部分は4ストのモデルと比べてなんら遜色はないはずです。このシリンダーの摩耗の問題さえ解決すれば、例えばRZなどの2ストモデルにZ1や他の4ストモデルと同じようにお金をかけてレストアしても末永く乗り続けていただくことはできるはずだ。

iBとGEN's Factoryさんはそのように考えて、協力してRZのメッキ化シリンダーの開発をしてきたんです。その夢が今回ついに叶う事になりました。
まず製品化第一号としてRZ初期型用アルミメッキ化シリンダーを発表したのは、そのような僕たちの思いを込めてのことです。

そして、今回 [ICBM]というサービスを展開し、多くのシリンダーにその適用範囲を広げようとしています。


ここでは耐久性という一点を大きくとりあげてご紹介しましたが、一番最初にも書いたようにメッキスリーブは他にも多くの長所があります。

鋳鉄に比べてアルミの比重は1/3ほどです。エンジンによってはこの部分だけでキロ単位の軽量化ができます。比較的エンジンの上方、高い部分に取り付けられる事の多いシリンダーの重量をキロ単位で軽減できることは、バイクの運動性にもよい影響を与えられるのではないでしょうか。

熱伝導がよく放熱性に優れているという点も高く評価できます。電子部品などの放熱フィンもみんなアルミでできていますよね。特にiBがお手伝いするような旧いバイクには空冷のモデルも少なくありません。レースの後半に熱歪みでタレてきてしまうヴィンテージレース用のエンジンもアルミスリーブ化で冷やしやすくできるのではないでしょうか。 (そうか!僕のBultaco Metrallaも、、、!!(^o^))

また、摺動性も鋳鉄スリーブよりも優れています。滑りがよく抵抗が少ないんです。

さらに減らないメッキシリンダーは、当然最初からプラトー仕上げを行って内径を仕上げます。減らないので慣らし運転を行う事で摺り合わせる事ができないんです!
そして、このプラトー状態が非常に長く保持されることになります。

また、ピストンがアルミでできている多くのエンジンに於いては、鋳鉄は膨張係数が小さいのでクリアランスを大きくとらなくてはなりませんが、シリンダーもアルミでピストンと同じ膨張係数であれば、クリアランスをそれだけ小さく設定することが可能なはずです。(但し、これは実際に完成後の鋳鉄スリーブエンジンをアルミスリーブに置き換える場合には、データがありませんので少しづつ実験をしてデータを集める必要があると思います。)

このように内径にメッキをしたアルミシリンダーというのは、ほんとうに悪いところが何一つ無く、「理想のシリンダー内径仕上げ技術」と言っていいようなものなんです!!


2006年、日本のバイクメーカーは(日本国内では)一斉にオーバーサイズピストンの供給を停止しました。オーバーサイズピストンがなくてはボーリングすることによってバイクに乗り続ける事はできないということになります。
(実際には多くの機種で社外メーカー製のピストンが入手できますが、、、)

私達はこのような大企業の姿勢に大きな疑問を感じます。バイクを使い捨てにしていいんだろうか。

オーバーサイズピストンがなくても、スリーブを製作して入れ替えることができれば、末永く愛するバイクに乗り続けることが可能です。そのスリーブをアルミで製作してメッキ化すれば、ほとんど愛車の寿命の間シリンダーの摩耗については心配しなくてもいいくらいの理想のシリンダーをつくる事ができるんです!!

今回はアルミメッキ化シリンダーの技術的な特性についてお話しましたが、もう一度次回アルミメッキ化を通してiBがいったい何を目指しているのか、というお話をさせていただきたいと思っています。

それはカンタンに言うと、
「オートバイやクルマは使い捨てにするものではない!」というiBの主張です。
ぜひ、次回もおつきあいください。



posted by sotaro at 09:39| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月13日

アルミメッキ化シリンダー[ICBM] 開発の意義と開発ストーリー

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先日アルミメッキ化[ICBM]の受注開始をアナウンス致しました。
以前からこのblogをご覧のかたには、
「やっとですか!「ついに商品化ですか?」
などの反応をいただきましたが、最近FacebookなどでiBのことを知った方にはいささか唐突でなんのことかわからなかったかもしれませんね。

ここでもう一度「メッキ化」の意義と歴史(は大げさか)を振り返ってみたいと思います。

最初にiB製造部ではなくサービス部で内径仕上げにメッキを採用することをおもいついたのはどうやら2004年の秋頃だったようです。これを書くにあたってblogを見返してみたところわかりました。

一番最初はその頃手に入れたBULTACO SherpaTのスリーブを抜いて(焼き嵌め式で外しやすかったので)アルミスリーブを造り「無電解メッキ」を試みることから始めました。
実は一番最初はメッキなしのハイシリコンのスリーブでの実験から始めたんですが、これは素材があまりに高価なのと問題が多く途中で断念しました。その後これまた自分のHONDAビートのブロックを一本だけメッキ化・あとは鋳鉄にして摩耗の比較をしようとしたり、ショップさんのZ1のシリンダーで同様なことを試みたりしました。

その後は4ストミニのレースを始めたこともあり、耐久レースを実験の場として無電解メッキの実証試験とすべくさまざまにメッキの種類・メッキ皮膜の厚さ・焼き入れ処理・表面仕上げ・メッキ前粗さなどを変更しながら無電解メッキの完成に向けて努力を重ねました。「1本からでもどんな径でもメッキができる」無電解メッキのこの魅力に賭けた8年でした。

結論から言うと8年にも及ぶトライの末に今年、僕達は最終的に「無電解メッキ」での実験を一旦あきらめることに決めたんです。なんということでしょう。無電解メッキにまったく可能性がないわけではありませんが、体力のない零細企業であるiBにとって、まったく今までにない種類のメッキ技術を完成させることはあまりに荷が重く、メッキを担当する企業ですら実績もデータもない処理の耐久性・安全性を完全に立証することはあきらめざるを得ないと判断するに至りました。これはiBにとって本当に無念の決断でした。

代わりに、既にメーカーなどで採用され実績のある「電解メッキ」を採用することにしたんです。(実はこちらも平行して開発はしており、2007には一旦「メッキ化RZ-R」という形で一応の完成をみています。)
メッキ化RZ-Rについてはこちら。
http://ibg.seesaa.net/category/3979695-1.html

ではなぜはじめからそちらを全面的に採用しなかったかというと、電解メッキによるシリンダーの内径メッキは技術的に確立されているものの非常に量産に向いた加工で、単品加工にはまったく向いていないんです。たった1個のシリンダーをメッキするためにも1.シリンダーを固定し内径以外にメッキが載らないようにするための「治具」・2.それぞれの内径に合わせた「電極」・3.ダイヤモンドであるために砥石の方が摩耗変形しないためにこれまた各径に対応したダイヤモンドホーニング砥石という3種類の投資が必要になりこれが各機種約100万円もかかるという大きな壁があったためです。
これでは単品加工であるボーリング屋における内径仕上げでは、加工する1機種ごとに100万円の投資が必要になってしまい、とうてい採算にはあいません。お客様だって1回の加工に100万円もの負担をしてくれるはずがありません。無電解メッキをあきらめる、というのは事実上メッキ化自体をあきらめるのに等しい決断でした。

ところが、その後に意外な展開が待っていました。

iBは以前からNSRシリンダーの再メッキ加工については対応してきています。これはNSRが量産されていた時からそのシリンダーの製作をiBが担当していたために、その当時からの長いおつきあいのあるメッキ屋さんに依頼をしているものです。
このメッキ屋さんとは以前よりφ54の内径についてのみは電極と治具を用意していただき、スリーブの内径メッキを依頼してきていました。お気づきのように先日発表したRZ250初期型もこのφ54のメッキなんです。他にもいままでNSR,RZ250R,CB72などをこれを利用してアルミメッキスリーブ化して内径仕上げしてきています。

無電解メッキを断念したあと、そちらのメッキ屋さんと精力的に技術的・営業的・生産技術的な交渉・情報交換を重ねました。その結果として今後は様々な内径のサイズに対してメッキ対応していただけることになったのです!!これができた理由についての詳細は申し上げられないのですが、これが実現したことはほんとうにiBにとって大きな前進になりました。
いままではあきらめてきた内径メッキが技術的には何十年もの実績ある電解メッキで実現できることになったのです!!

結果的には「無電解」を断念してあとがなくなったiBの必死の交渉姿勢が「電解メッキ」に道を開いた、ということになるんだと思います。

ざっといままでのメッキ開発の経緯をお話ししましたが、長くなりましたのでまた次回「メッキ内径の優秀性」について詳しくご紹介したいと思います。

iBの過去のメッキ開発の経緯についてさらに詳しく知りたいかたは右の「検索」窓に「メッキ」とタイプして記事を検索してみてください。2004年当時からいままでの失敗・成功も含めて開発の全容がご覧いただけます。



posted by sotaro at 14:23| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月08日

お知らせ

現在日々の軽い話題の更新はFACEBOOK上のiB FACEBOOK PAGEで行っています。
ぜひ、そちらもご覧ください。
https://www.facebook.com/InoueBoring

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http://www.ibg.co.jp/sherpa12.pdf

iBの会社案内"SHERPA"です。
インターネットでご参照いただけるようにしました。
iBの様々な取り組み、モーターサイクルに対する考え方、レースへの挑戦等がご覧いただけます。
デザインにも文章にも写真にも力を込めた仕上がりです。ぜひ見て読んで、お愉しみいただければと思います。

電子デバイスの画面上でなく「紙」でご覧になりたい方は現在発売中のMotorcycle Classics誌に綴じ込み付録となっておりますので、書店でお求めいただくことができます。
また、iBに加工をご用命の際にお申し出いただければ、無料で差し上げています。


大事なお知らせがもうひとつあります。

iBでは作業価格を10年ぶりに改訂することになりました。
恐縮ですが、多くの加工が平均で22%ほど値上げになります。
5/20より新価格が適用になります。

ボーリングなど内燃機加工のご予定のあるかたは、ぜひそれまでにご用命いただければと思います。

5/21(月曜日に到着分のご依頼品から新価格での加工となりますので、ご注意ください。
よろしくお願い致します。

新しい価格表は下記になります。ご参照ください。
http://www.ibg.co.jp/iBprice12.htm

(株)井上ボーリングは今後とも、高い品質・高度な加工に挑み、安定的に加工技術をご提供し、
お客様と一緒にエンジンのついた乗り物を後世に残す仕事を続けて行きたいと強く願っています。

ご理解と応援を賜りますよう、こころよりお願い申し上げます。


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2011年10月07日

RZ初期型用アルミスリーブ製作中!

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マシニングセンターでポート孔を削りだしているところです。

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こちらはRZ-R用の完成したスリーブです。
(RZ-Rについては既に実車が完成して走行テストも済ませています。)

今回はRZ250の初期型YPVSのないモデル用のアルミスリーブを削りだしています。
これに内径メッキを施して、もともと鋳鉄スリーブのRZ-Rをアルミメッキ化してしまおう!というプロジェクトです。

iBではφ54の内径を持つシリンダーのメッキ化を進めて行こうと考えていますが、その第一弾として商品化する機種をこのYAMAHA RZ250にしようと考えているんです。

NSRとRZ-Rについては既に技術的には完成しています。
排気デバイスを持った、一番技術的に困難なものから実験してみて、どうにかうまくいきました。
ご要望があればNSRとRZ-Rについても対応可能です。ただ、個別の対応ですとどうしても費用が高くついてしまいます。

RZ250初期型については現在量産試作として進めていまして、近く商品第一号として発表したいと考えているんです。
まだコスト面のデータもとれていないので、価格はこれから決めて行きます。
そうは言ってもだいぶ高価なものにはなりますので、ほんとうにRZを愛し、末永く乗っていただけるお客様にご採用いただければと思っています。

なにしろメッキの硬さというのは凄いもので、ほんとうに「減らない」と言っていいくらい摩耗しません。
放熱性もよく、軽くて、摺動抵抗も小さくなるなど、いい事尽くめなんです。
僕たちに造れる「理想のシリンダー」をご提供していきたいと思っています。

ぜひ、このメッキの素晴らしさを多くのかたに経験していただければと思います。
ご期待ください!



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2011年09月26日

NSRクランク オーバーホール再開!! ('88&'89限定)

たいへん永らくお待たせ致しました!!

待ちに待ったベアリングが本日入荷しましたあ〜〜!


ということで、NSRクランクのオーバーホールの受注を再開致します!
NSRファンの皆様にはたいへん永らくお待たせました。


これでまたMC18 ('88-'89NSR250R)を末永く走らせ愉しんでいただくことができます。
次回はベアリングの在庫がなくならないように、早めの入手を心がけたいと思います。

金額などの変更はありません。

部品代 31,500円
クランクベアリング3個、大端ベアリング2個、ワッシャー4枚、
'88の場合は別体センターシール
'89の場合はO-ring
上記をすべて含みます。

クランク分解組立芯だし工賃はNSRに限らず2気筒は21,000円です。

合計52,500円でMC18 NSRクランクのオーバーホールを承ります。

'89モデルに関してのみ、コンロッドも在庫しております。こちらは別途一本7,350円でお譲り致します。
レース用などでクランクピン部の溶接をご希望の場合は一カ所2,100x2=4,200円で承ります。


なお、MC21のクランクに関しましては当社では承っておりません。
HONDAさんから新品クランクが購入可能ということですので、そちらをご利用ください。


それではご用命をお待ちしています!



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2011年07月27日

φ54シリンダー アルミメッキ化 いよいよ受注開始!!

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Photos by MISAO NAITOH 写真はRZ250R用スリーブ。 手前がアルミで奥が鋳鉄です。



「減らないシリンダー」を造りたい。
これが当社の永年の目標です。 ヴィンテージシリンダーのメッキ仕上げに挑戦をはじめて既に5年以上が経過しています。
(それ以前にはターカロイという耐摩耗鋳鉄を導入して2​ストスリーブ製作をしました。)

旧いバイクの中には、当時の鋳鉄スリーブの素材が良く無くて、せっかくボーリングして最高の状態にレストアしても数千キロも走ると摩耗が進み音が出るバイクもあると聞いています。貴重なヴィンテージバイクを末永く走らせ楽しんでいただくために、ボーリング屋ができること。
内径のメッキ化がその答えではないだろうか、、、、。

内径φ54の機種に限ってですが、この目標が現実のものになりました。

メリットとしては
・高硬度の減らない内径
・フリクションの減少
・放熱性の向上
・軽量
などがあげられます。

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対象としては
YAMAHA RD250 RZ250 RZ250R
SUZUKI GT380 RG250E γ(VJ23)
HONDA NSR250R
KAWASAKI 350SS(1mmオーバーサイズ)
などが考えられます。他にもオフロードなど単気筒125ccのバイクなどがあります。

内径がφ54mmになるものでしたら、2ストでも4ストでもすべての機種を内径メッキ化することができます。
4ストではCB72なども候補になりますね。

まずは1番ハードルの高い2ストロークで排気でバイスつきのもので開発を実施し、無事期待された性能を確認することができました。
サーキットでのテスト走行・公道での走行テストも済ませています。


・RZ-Rの場合ですともともとの鋳鉄スリーブを削り落として、写真のようなアルミスリーブを製作・圧入、ポート合わせ面取り後メッキ処理をし、ダイヤモンド砥石でプラトーホーニングして仕上げます。
ご覧のようにYPVS部の加工も特殊な専用工具を使いマシニングセンターで加工しますので、問題なく作動します。

・NSRはもともとメッキですが、最近は程度のよいシリンダーが入手しにくく('88/'89はメーカー絶版)傷が深いと再メッキもできませんが、
スリーブ製作での対応なら、焼き付きのひどいシリンダーでも再生可能になります。


対象は内径寸法がφ54mmになるシリンダーでしたら、なんでも対応します。
既に実績があるのはご覧のRZ250RとNSR250Rです。

費用についてはご相談ください。
未対応機種の第一号にはモニター価格も準備中です。




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2010年12月10日

NSRアルミスリーブ製作圧入後メッキ完成!

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アルミスリーブを圧入後メッキ仕上げをしたNSRシリンダー。

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上面からは少し色のちがうリング状の部分が見えると思います。この半分くらいの厚さが圧入したスリーブなんですが、写真では境目が見えませんね。(^^;;;


昨日、コバヤシくんが筑波で走ってテストしてきました。
ご覧のように走行後も内径はきれいなもので、問題ありません。

もとより、この内径メッキ仕上げは純正の技術をそのまま利用したもの。(IBメッキ=ICBMとは別物です。)
その点、製品の耐久性などには心配のあろうはずはないんですが、一応走行テストも行っていきます。

今後もテストは続けていきますが、ご希望があればこの方法でのシリンダー再生を承ります。
当初はモニター受注ということで実施したいと思いますので、ご希望のかたはお申し出ください。
価格を含めた条件などをお知らせ致します。


この技術によって、いままでは再メッキができなかったような深い傷や柱にクラックが入ったシリンダーでも再生ができるようになります。
'88や'89のNSR250Rでは既にメーカーさんでシリンダーが廃盤になっていて入手できません。
再メッキとこの方法が唯一のシリンダー再生の方法になります。

ぜひ、ご利用ください。
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2010年11月29日

シリンダーの内径メッキ

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シリンダー内径のメッキの開発を行っています。

ほんとうに毎週いくつものお問い合せをメッキ仕上げについていただいています。
まことに残念ながらまだ開発の結果が出せずにいます。

ほんとうは写真のシリンダーで耐久レースを完走して、それをもって開発完成の宣言をするのが今年の目標でした。
残念ながらレース前までに期待したような成果がでず、先日レースで入賞したシリンダーも通常の鋳鉄スリーブのシリンダーです。

今も留まることなく開発は続けていますが、結果がでるにはまだ時間がかかりそうな情勢です。
今年はレース活動はすでに終了してしまいましたが、開発は続けてサーキットへ走りにいくなどして結果を出したいと考えています。

楽しみにお待ちいただいている皆様にはほんとうに申し訳ありませんが、もうしばらく猶予をいただければと思います。
完全に品質に納得ができた時点で受注開始したいと考えています。
よろしくお願い致します。m(__)m




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2010年10月18日

NSRシリンダー再生


 写真はNSRのシリンダーを再生したものです。


いままでもIBではNSRのシリンダーの再メッキを承っています。

ただ、メッキ下まで傷が及んでいるようなシリンダーとか、細い掃気ポートと排気ポートの間に
クラックが入ってしまったものなどは再メッキができませんでした。

ところが最近はだんだん程度が悪いシリンダーが増えている事。それに加えてNSRのMC18('88-'89)モデルのシリンダーは既にメーカーさんからの入手ができないことなどが加わって、なんとかこれを再生できないかというご要望が増えて来ています。

名車NSR'88のシリンダーが入手できずレストアができないなんて由々しき事態ですものね。(^^)
それにせっかくIBでクランクの再生ができてもシリンダーがないんじゃこれも困ります。

そこでシリンダー内径の傷ついた部分を削り落としてしまって、当社得意の2ストスリーブ製作を実施、
そのスリーブを圧入してNSメッキで仕上げるということに挑戦しました。

結果、写真のように見事に再生成功!
上のシリンダーは手元にあったMC21のもので、このあと柱やポート面の磨き、ついでに外観のウェットブラストなども実施して
新品同様に仕上げようと考えいます。

実はシリンダーの再生はこのNSRだけでなく、あらゆる機種でできるようにこれから考えていきたいと思っています。
特に人気のあるバイクで新品シリンダーの入手ができなくっているようなものからトライしていきます。

第2弾はRZ250R(こちらは鋳鉄スリーブですね)を予定しています。
実はこちらも平行して加工作業は進行中です。

KHシリーズやH1/H2、初期型のRZやGT380,GT750,いろいろ候補はあがっていますが、blogをご覧のみなさまからももしリクエストがあればぜひお寄せいただければと思います。

ゆくゆくはIBのHPに行けばたいがいのシリンダーが新品同様で手に入るっていうような具合になったらいいなと思っています。

もちろん製品化ができていないものでも、一品製作で対応するようにしたいと思います。

旧いバイクの再生する上で何が一番いま必要とされているのか。それに対してIBでは何ができるのか。
IBではいつもそんなことを考えています。

IBの新しいシリンダー再生計画、こちらも応援よろしくお願い致します。(^^)




posted by sotaro at 10:06| 埼玉 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月14日

Z1クランクオーバーホール

Z1クランク.jpg
以前ハイパーバイク誌で取り上げていただいた時の画像です。

Z1のエンジンについては、もう毎日何台ものシリンダーボーリング、ヘッドのバルブ・バルブシートの加工・面研磨など
多数のご用命をいただいています。
クランクについても当然ご要望が多かったのですが、今までは部品が十分に入手できず、あまり積極的に対応していませんでした。

今回、ベアリング周りの部品を当社でロット発注して在庫しました。
同時に専用のクランク組立治具も完成していますので、これからはどんどん加工できます!(^o^)

実はあまりにもご用命が集中しすぎるとこなしきれないので、あまり宣伝しないでいました。
でも、まあ、シリンダーほどたくさんにはならないようなので、改めて告知させていただきます。(^^)


ぜひ、ご用命ください。

金額は
メインベアリング 6個セット       税込み25,200円
大端ベアリング4個ワッシャー8枚セット     21,000円

分解組立芯だし工賃               84,000円
-------------------------------------------------
合計                      130,200円

となっております。

よろしくご検討ください。ご用命をお待ちしています。



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2010年04月22日

ボート V8エンジン ホーニング

ウェイクボード用のモーターボートエンジンのホーニング風景です。

5,700ccでしょうか、さすがにでかいです。
(株)井上ボーリングではスポーツ事業部で水上スキー・ウェイクボードをやっていまして、
(詳細はこちら)
SOTARO's blog

モーターボート関連のエンジンの内燃機受注も増やして行きたいと考えています。

いま、IBではバイクの仕事がそうとう多くなっています。
エンジンがついた趣味の乗り物、という意味ではバイクもモーターボートも同類(?)ですよね。

クルマのような実用(にもなる)乗り物ではなくて、純粋に乗るのが愉しいから乗る、ノリモノ。
エンジンと対話するのが愉しいノリモノ。

そういうノリモノの方が実用の乗り物より未来があるような気がするんです。
実用の乗り物はこれからどんどん電気自動車や電気バイクのような、つまらないものになっていってしまうでしょう。ま、実用ならしかたがない。(^^)

電気モーターのどこがつまらなくて、エンジンのどこがおもしろいのかですって?
そういうかたは、話せば長くなるので下記blogの方をご覧ください。
『機 械 式』blog最初の記事


でも、「エンジンの味を感じる」それこそが愉しい、そんなノリモノだったら電気モーターで取って代わることなんかできませんものね。

マリン関係の受注お待ちしています。
ボートがどうも調子が悪いっていうウェイクボーダー、水上スキーヤーのみなさん!
ぜひ、ご相談くださいね〜〜。(^o^)





 


posted by sotaro at 16:20| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月08日

面研磨のご紹介

今日は珍しく仕事の話をします。c(^^;;;

当社では面研磨をフライス加工のような研削(刃物による削り)ではなく、
砥石による本当の平面研磨機で行っています。

内燃機加工では昔から削りによる面研削も慣習的に「面研磨」と呼んでいて、
当社でもそれは同じですが、ただ、現在は当社ではほとんどの面研磨をほんとうに「研磨」でやっています。

これがいままさに研磨をしようと機械に取り付けたところ。


 



左右の爪でヘッドを固定しますが、注目は台との間に挟まっているシム。
0.01mm単位で正確に平行を出して固定するんです。

 



 ダイヤルで正確に平行がでるまでシムで調整します。

 



 これはシリンダーの研磨なので、スリーブの鋳鉄部分ではこんなに火花がでます。

アルミ部分ではでません。

テーブルが結構な速さで左右にかっちゃん、サーサー、かっちゃん、サーサーと移動して研磨をしていきます。
でも、一回に研磨する量は0.005mmか0.01mmくらいづつです。
これを何回も何回も繰り返します。ほんのちょっとづつ研磨していくんです。


 その最後の仕上げ前に大小2種類の金属ブラシを使って段差のエッジ部分の面取りをします。

仕上げてしまってからでは面に傷をつけてはいけませんからね。

仕上げ直前にやるのがポイント。ここらへんが技師(職人)の細かい心配りなんですよね。

面取りなんてはじめからいっさいやらないボーリング屋さんも多いようです。

 でも、なるべくお客さんが手を切ったりしないようにしたいですものね。




 加工後にはていねいに何度も洗浄し、エアをかけ、錆び止めの油をつけます。

細かい砥石の滓が残らないように。


ただ、これはあらゆる加工に言える事ですが、
ウチでももちろん丁寧に洗浄しますけれども、お客様にも組み立て前には洗浄とパーツのチェックを
していただけるようにお願いします。

 


 上が研磨後、下が研磨前です。


研削と研磨を比べますと研磨の方が


1.面粗度がずっと高い。見た目にもかなりきれいです。
研削ですと、刃物のツールマークが残りますが、砥石の場合にはわかりません。

2.平面度も高いです。
平面度というのはどれだけ「まっ平」か、ということです。

3.取り代を最低に設定できます。
通常フライス盤や同様の伝統的な平面「研削」機ですと最低限のご依頼でも0.2-0.3mm加工してしまうと思います。
ところが研磨機の場合は上のように正確に平面を出して固定すれば、0.01mmだけ加工するということが可能なんです。

例えば0.05mm面に歪みがあった場合、0.06mmだけ加工すれば面がきれいになるということなんです。
おわかりだと思いますが、つまり圧縮はこれ以上あげたくない、あるいはバルブとピストンのクリアランスが少ない
という場合にもほとんど寸法を変化させずに(圧縮をあげずに)面研磨ができるということになります。

4.研磨量が正確に管理できる。
もちろん逆に圧縮をあげる必要があればその寸法まで正確にとる量を調整できます。
0.5mmの指示なら0.50mm~0.51mmの範囲で加工するなどということができます。これは研削に比べると一桁上の精度です!

加工による不要な変化なしに面研磨のメリットだけを享受できる、ということなんです。
ただ、あまり取り代が多い場合には能率の点ではちょっと加工がたいへんです。

このように(株)井上ボーリングの平面研磨はいろいろと考えて最良の結果を得られるように工夫しています。

シリンダーのボーリング、ヘッドのシートカットなどのご依頼の際には、ぜひ面研磨についても併せてご検討ください。

例えば、ボアアップの場合などを考えると、燃焼室の容積を拡大などしないかぎりは以前より圧縮があがります。
また、エンジンの出力があがるという事はそれだけ強い爆発がシリンダー内で起こるということです。

この圧縮をシリンダーとヘッドの面がぴったりとくっつくことで逃さないようにしているわけです。

以前より強くなった爆発力を受け止めるこの部分もしっかり仕上げておく事は
とても重要だと思います。

費用を抑えようということかとは思いますが、かなりのボアアップをしながら面研磨は省略というご依頼も実際にはあります。

でも、できれば面研磨も一緒に実施していただきたいなあ、と
以上のような理由で私どもでは考えています。

よろしくご検討ください。








 


posted by sotaro at 09:11| 埼玉 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする