2004年03月02日

マシニングでボーリング

2004-03-02 11:20:20
当社ではワークによってボーリングにもマシニングセンターを使っています。
通常のボーリングマシンよりは剛性が高く、とりしろの多いボアアップや4気筒などの同じ加工が繰り返される加工には威力を発揮します。
また、剛性の高さは真円度や円筒度などの精度にも影響します。
2ストのシリンダーのように、ポート穴が空いているといった抵抗に変化がある内径を加工するときにも、「まっすぐ」で「まんまる」な穴加工ができるわけです。仕上げのホーニングでは面精度(面粗度、内径寸法)を精密に仕上げる事ができますが、実は下穴の精度(楕円、テーパーなど)を修正することはあまりできません。いい仕上げのためには下穴のボーリングでしっかりいい穴をつくることが大事です。
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2004年03月08日

ドリーム50のヘッド加工、お任せください。

現在発売中のモトメンテナンス誌52号で当社のことが3ページにわたって紹介されています。
今回のメインは4ストのヘッド、それもドリーム50のバルブシート加工について、です。これ、バルブ径が12φと14φ、ステム径がφ3.5とすごく小さいので、通常ボーリング屋さんでもなかなかいやがってやってくれないそうなんです。
そこで、ウチのマシニングセンターを使って加工ができるようにしてみました。専用のツールを特注で作ってやったんですが、思った以上にうまくいきました。
記事では13φと15φのHRC製のビッグバルブを入れるための加工が紹介されていますが、取材後ノーマル径のままでのシートカットもできるようになりました。
ということで、ドリーム50をお持ちの方でヘッドの加工が必要な方はぜひ当社までご連絡ください。ビッグバルブへの加工は2万8千円で承っています。
この加工をやって、ヘッドのポート形状を加工すると、HRC製の何十万もするヘッドと同じくらいパワーがでるそうです。
モトメンテナンスの編集長はビッグバルブをいれたヘッドのドリーム50で昨年はかなりレースでも活躍されたようですよ。
当社は2ストの加工で有名になってしまいましたが、4ストだってできますよ!というご紹介でした。(^^)
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2004年03月10日

ホーニング盤

2004-03-10 14:20:49

これは油圧拡張式のホーニング盤です。よく内燃機屋さんにある手動拡張式よりも力があり,油圧で拡張圧をコントロールすることができます。

2004-03-10 14:22:39

これでボーリング後のシリンダー内径をご希望のクリアランス、面粗度でしあげます。御希望があればクロスハッチの角度も指定できます。
ホーニングは研磨とちがって鏡面のように面がきれいになればなるほどイイというものではないですね。クロスハッチはオイル溜まりの役割も果たしますので、リングがあたる表面は平滑でなおかつ適度な谷が残るような面が必要になります。
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2004年04月01日

縦型MCでボーリング

2004-04-01 14:33:10
4気筒で4mmアップ。こんな加工にはマシニングセンター(MC)が最適。

おとといはひさびさにボーリング加工を担当しました。普段はあまりやらないんですが、たまたま担当者がお休みだったのと、ワークがマシニングに向いたものだったので、自分でやることにしました。

4気筒のシリンダーで4mmアップを普通のボーリングマシンでやると、一度に削れる量が少ないのと、芯だしに手間がかかるために、なんどもボーリング径を調整しながら一カ所づつ加工することになってしまいます。かなりの手間です。
ところが、MCだと、加工速度が速い上に一度芯をひろってやれば次からは何度でもあっという間に各気筒の中心に移動して加工をしてくれます。ですからボーリングバーの径寸法だけをきちっと管理すればよく、径の調整をする回数も4分の一ですむことになります。

こうして機械の高い能力で、高精度な穴をより早く仕上げる事ができるんですね。そうは言っても、僕自身はひさびさのMCでのボーリングだったので、ちょっと神経を使ってしまいました。真円度とか直角度は機械の精度で高く出ますけれども、直径の寸法自体はやはりボーリングバーを調整する作業者次第ですからね。結果はHG前の寸法がきれいにでたので、ヨカッタ!
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2004年06月14日

ドリーム50ヘッド加工

モトメンテナンスでもご紹介いただき、好評のドリーム50のヘッド加工ですが、
その後同誌の編集長がレースに出場して、2位入賞したそうです。
きっと雑誌でも紹介されると思うんですが、耐久性にも問題なく、結果は上々だったようです。
加工の内容はIN/EX両方のバルブをHRCのビッグバルブに入れ替える、
そのためにバルブシートカットをする、という加工です。
これでかなりのパワーアップが計れるようです。

ドリーム50でレースをしている方には、朗報ではないでしょうか。
バルブステム径が細すぎるため、なかなか対応する内燃機屋さんがない、と
聞いていますので、ぜひご利用ください。

よろしくお願いいたします。

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2004年08月25日

ヘッド燃焼室加工

image/ibg-2004-08-25T15:17:54-1.jpgRZ350

ひさしぶりに加工の話題です。
2スト単気筒のヘッド燃焼室加工はよくやりますけど、今回はなんと2気筒の燃焼室をNC旋盤で加工しようということです。
燃焼室のRを3次元測定器で測定して、その数値をNCプログラムに移して燃焼室を削り出します。
2気筒なので、回転させた時のバランスが悪く、あまり速度を上げる事ができませんが、一応ジグにバランスウェイト(写真で上の方に飛び出している鉄の板)をつけて釣り合わせてはあります。
まだ途中なんですが、なんとか形になりそうです。
こんな加工もやりますよ、ということでご紹介してみました。
これでRZ250のヘッドがRZ350に使える、ということになるかもしれません。
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燃焼室加工できました

image/ibg-2004-08-25T16:04:11-1.jpgこんな感じ

奥が加工前の鋳肌のもの、手前がNC加工後です。
あとはお客様に燃焼室容積を確認したいただければ、完了ですね。
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2004年12月16日

ダミーヘッドつきボーリング・ホーニング

image/ibg-2004-12-16T14:08:15-1.jpg
ダミーのヘッドとベースをつけてマシニングでボーリング中

久しぶりにレース以外の話題です。(^^;;;

ハーレーダビッドソンのシリンダーについてはよくダミーつきの加工の依頼をいただきます。
アルミの大きなシリンダーなので、やはり変形量が通常のシリンダーよりは大きく
ダミーを使用する効果も高いようです。

ハーレーについては当社でダミーヘッドの用意があるので、それを使用して加工します。
クランクケースからシリンダーを貫通するボルトが出ているタイプのため、
クランクケース側のダミーとダミーヘッドがあってボルトで締め付けてボーリングし、
それを外さないまま機械を移動し、ホーニングを行います。

金額は3,000円プラスになりますが、精度を求める場合には必要な加工方法と言えるでしょう。

お客様の要求があれば、ハーレー以外でもダミーヘッドを使った加工を致しますので、
ご相談ください。
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2005年01月17日

モト・メンテナンス編集長から-「ボルトの折れ込み」

モト・メンテナンス誌の田口編集長から投稿をいただきました!!

題名/ クランクケースの加工をお願いしました。
投稿者/ モト・メンテナンス編集部 田口勝己

kh500写真はクリックすると別窓で大きく見られます。

 井上ボーリングスタッフのみなさん、そして井上社長、奥様、いつもお世話になっております。先日、クランクケースの加工をお願いした際の写真と一緒に、撮影の際に、加工職人さんから聞いたお話を、いくつか書かせていただければと思い、メールを差し上げました。井上ボーリングさんにお仕事を依頼しているユーザーさん、そして、このWEBコーナーのファンのみなさんにとって、以下の内容は参考になるものだと思います。

 実は今、カワサキ3気筒のエンジンオーバーホールを実行中で、エンジン分解の際に、シリンダーのスタットボルトを折ってしまいました。もちろん、クランクケースを十分に温め、適正工具で作業を進めましたが‥‥。折れて埋まったままのボルトを、エキストラクターなどを使って取り除こうと思いましたが、今ひとつ修理精度に自信が無かったので途中であきらめ、井上ボーリングさんに作業をお願いしました。

 さすがに職人さんの手際は良く、治具ボーラーにセットされたクランクケースは、すぐさまシリンダベース面の水平出しおよびボルトの位置関係が測定されました。そのデータをもとに、折れてしまったスタットボルトのセンターに向けてエンドミルが切削開始。作業はスムーズに進み、スタットボルトのネジ穴は見事に修正されました。スタットボルトは、シリンダーベース面に対して直角に立っていなくてはいけません。斜めに立っていると、シリンダーが組み込めなくなってしまうのです。僕がボルトの抜き取りを断念したのは、折れたボルトを取り除けても、ネジ穴がゆるくなったり、失敗してネジ穴が斜めになっては大変だと考えたからです。

 職人さんに「このような修理加工は多いのですか?」と聞いたら、興味深い返事をいただきました。「ボルトの折れ修理はけっこうありますが、自分で修理しようとしてドリルを折ってしまったり、タップでさらおうとしてタップを折ってしまっているケースがけっこうありますね。こうなると、修理加工も大変なんです。ただ、ボルトが折れているだけなら見通しがつきますが、硬いツールが折れて埋まっていると、削りたくても上手に削れなくて、時間も倍以上掛かってしまいます。」というお話しなのだ。つまり、ボルトが折れてしまったら、慌てて修理するのではなく、手をつけずにそのまま持ち込んだ方が正解なんですね。状況によれば、ヘリサートやスプリューを使わないで、もとのネジ山をそのまま使えることもあるらしいです。逆に、ダメージが大きいと、ネジ穴周辺に大きなネジ山を立て、それにアルミ棒を締め付けて面切削を行い、それからようやくスタットボルトのネジ山作りになるという例も少なくないそうです。

komahayashi

 ということで、エンジンの分解や組み立て時にボルトを折ってしまったら、無理せずにプロにお願いした方が良いと思います。みなさんのご参考になれば幸いです。

追伸●えっ? 何故、カワサキの3気筒なのか‥‥??? 実は、憧れのレインボーを買ってしまいました。ただ今、超特急でレストア中なのです。今回の折れたネジ修理を含めて、この詳細は、モト・メンテナンス別冊の絶版生活003(発売日調整中)でリポートしますので、ご期待ください!! 最後になりましたが、井上社長、ありがとうございました。

--
田口さん、ありがとうございます!
まるで雑誌の記事をそのまんまいただいたようで、恐縮してしまいます。(原稿料もでないのに!)(^^;;
この投稿で興味を持たれた方も、「絶版生活」買ってくださいね!オモシロそうですよね。
楽しみです!!
posted by sotaro at 11:03| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月19日

エンジンバルブのスリム化

image/ibg-2005-01-19T11:42:41-1.jpg旋盤で

エンジンのバルブをスリムにする加工です。
傘に近い部分のステムを1mm細くするんですが、これだけでも吸排気の効率がずいぶんちがう
らしいですね。軽量化にもなります。
機種などは秘密です。(^^)

旋盤で、ステムをブッシュを介してコレットで掴み、傘の部分をチャックで掴んで
同芯が出るようにしています。
他にバルブ研磨機を使って砥石で仕上げる方法もあります。
posted by sotaro at 11:42| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ドリーム50ビッグバルブ加工

image/ibg-2005-01-19T16:38:34-1.jpg今回はシートリングもビッグ

ドリーム50のビッグバルブ加工は当社の得意な加工のひとつとして、たくさんの
4ストミニファンの皆さんにご利用いただいています。

通常はシートリングの入替えをしないカタチで加工費を安く設定させていただいています。
(税込み29,400円)

今回はレースで繰り返しハードな使用をされるお客様のご要望でシートリングをベリリウムカッパーで
製作してシートリングもビッグにする加工を施しました。

シートリング入替えなしでも数レースの使用に十分耐える実績がありますが、
さらに酷使する場合にはシートリングも交換する事をお奨めしています。
こちらは税込み58,800円で承っています。

バルブを入れてないほうで、シートリングが見えると思いますが、バルブが入れてあるほうでも
バルブの傘の外側にかすかに金色のリングが見えていると思います。

ベリリウムは熱伝導性・潤滑性に優れるため、ビッグ化と相俟ってさらにシートリングの
変形の可能性を小さくしています。

レースで極限の使い方をされるお客様はコストは倍になってしまいますが、ご利用をご検討ください。
posted by sotaro at 16:38| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月27日

2ストシリンダー用スリーブ製作

image/ibg-2005-01-27T16:44:53-1.jpgimage/ibg-2005-01-28T19:38:38-1.jpg
ガラスの向うからこちらに向って突き出ている銀色のものが主軸についたエンドミルです。
手前に立っている治具の上に加工の終わったスリーブが乗っています。
加工をする時はガラスのドアが開いて、スリーブはテーブルごと中に入っていくんです。
スリーブが角度を変えるのと同時にエンドミルも弧を描いて動き、ポートの窓をあけていきます。

image/ibg-2005-01-27T15:19:52-1.jpgimage/ibg-2005-01-27T15:33:20-1.jpg
RZ350用削り出しスリーブ

(株)井上ボーリングでは2スト用のシリンダースリーブの削り出し加工も行います。

・めいっぱいボーリングして使い込んだシリンダーでもうオーバーサイズピストンがない。
・絶版バイクでSTDピストンしかない。
・メッキシリンダーでキズがついて再メッキできないため、鋳鉄スリーブに変更したい。
・もう一度シリンダーをSTDサイズに戻して、末長く使用していきたい。

このような場合にはスリーブの製作・入替えが有効です。
多くの内燃機屋さんが4ストのスリーブは製作しますが、2ストはまずやりません。
ポート穴の加工が困難で、高い技術と経験が必要だからです。
当社ではこのポートを横型マシニングセンターを用いてスリーブを回転させながら、一工程で加工してしまいます。
シリンダーそのものを持ち込んでいただけば、当社で採寸してスリーブを製作します。
その後、シリンダー内径拡大、スリーブ挿入、ボーリング、ポート面取、ホーニング、シリンダー面研など
すべての作業を行って、1シリンダー60,000円程で加工致します。(機種によります。)

シリンダー再生の最後の手段として、ぜひご利用ください。
posted by sotaro at 15:21| 埼玉 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

こんな大きいのもやりますよ!

image/ibg-2005-01-27T15:55:58-1.jpg4,000cc 6気筒

当社はバイク専門ではありませんよ、って下でも書きましたが、ちょうどこんなのが入っていました。
4千cc 直列6気筒のシリンダーブロックです。
これはフォークリフト用らしいですね。
コンピュータ制御の縦型マシニングセンターで加工しています。

同じ機械でフェラーリの8気筒なんかもやります。

4輪エンジンの加工は難しいことはないですけど、やっぱり重たいのでその点がたいへんです。
それにブロックも高いものでしょうから、万が一失敗したらえらいことですね。
いや、失敗なんかしませんけどね。(^o^)
posted by sotaro at 15:55| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月28日

プラトーホーニングのご紹介

ボーリング後のホーニング仕上げの技術でプラトーホーニングというものがあるのをご存知でしょうか。

表面処理などによらず、機械技術でできる加工としては極めて精巧なもので、
エンジンの内径仕上げ技術として大きなメリットもあります。

まずは画像をご覧ください。
image/ibg-2005-01-28T09:32:59-1.jpg

上が第一工程のホーニングを終えた内径を面粗度計で測定したグラフです。
下は仕上げのプラトーホーニングを終えた内径のグラフです。
(条件によってはホーニングを3工程でおこないます。)
このグラフですと、下側がスリーブでピストンは上側を摺動することになります。

上のグラフは全体に面粗度が粗いのと同時に上側にとがっているところがあるのがわかると思います。
一方、下のプラトー後の表面はピストンが摺動する面がずいぶん平らになっていますね。
その上、下側には尖った谷がところどころにちゃんと残っています。

プラトーというのは高原という意味です。このグラフの形状が尖った山でなく、高原状になっていることを
指しているのでしょう。
この結果ピストンが摺動する面は平滑で、しかも深い谷が残ってオイル溜まりの役割も果たすという
理想的なシリンダー内径を最初からつくることができています。

通常のホーニング加工を終えたままのシリンダーは上のグラフのようなものです。
慣らし運転をちゃんと丁寧にやっていくと、尖った山の部分が摩耗して、下のグラフのようになるわけです。

実際は通常のホーニングはプラトーの第一工程よりはもう少し細かく仕上げます。
上のグラフは面粗度の単位で5Sくらいですが、通常のHGは3Sくらいに仕上げています。
プラトー後の高原部分のみは 0.4Sくらいになっています。(約1/10ですね)

プラトーホーニングの実際的なメリットとしては
1.馴らし運転の時間を大幅に短縮できる。またはなくすことができる。
2.精度が高いため、ピストンクリアランスを最小限に設定でき、パワーアップが見込める。
3.摺動抵抗が少なくエンジンのピックアップが向上する。
4.オイル溜まりが深く焼き付きにくい。
5.エンジンの初期摩耗が少なく長持ちする。
と言われています。

大きな自動車メーカーでは量産時に既にこのような仕上げがおこなわれています。
最近クルマを買っても馴らし運転の必要がなくなっている理由のひとつが、このプラトーです。
シリンダー内径とピストンというのは、エンジン内の最大の摺動部分ですからね。

まー、加工する立場でいうと、そうとうめんどくさいです。(^^;;;
なにしろ、下穴のボーリングから真円度を高くし、寸法管理をしっかりしないといけません。
第一工程のホーニングも適度に粗くしかも下穴として寸法がしっかりできていないと、
仕上げ後の谷の残り具合がかわってしまいます。
ここまでがしっかりできれば、仕上げのホーニング自体は面粗度をあげて最終寸法をしっかり出せば、
理想的なプラトーの内径ができることになります。仕上げには専用の特殊な砥石を使います。

よそのボーリング屋さんやチューナーさんでもプラトー仕上げを謳っているところはありますが、
ちゃんとやってるところはどうも少ないように思います。
プラトーホーニングを単なる「細目の仕上げ」としてカタログに載せていたり、
(焼き付いてもしらないよー)ちょっと話しを聞いたら
面粗度計を持っていない、なんていうところもありました。そんなんでプラトーができるわけがありません。

ウチではちゃんとしたプラトーホーニングをやりますよ!
ご希望の方はぜひ「プラトーで」とご指定ください。

値段は現在キャンペーン中で、低めの設定をしております。
通常のボーリング・ホーニングより3割ほどは高くなりますが、
大事な愛車のエンジンに最高の加工技術を投入してみる、というのもいいんじゃないでしょうか?!
馴らしも楽ですしね。

INOUE BORINGのプラトーホーニング、ぜひお試しください。
posted by sotaro at 09:32| 埼玉 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月30日

シリンダーのメッキについて

当社では下記のシリンダーについてメッキによる再生が可能です。

ホンダ CR80/125/250・RTL・RS125/250・NSR250
その他 スズキ・カワサキ・GASGAS・ベータなどの一部機種。

下記のヤマハ関連は実績がありますが、納期予定ががまったくたたないので現在はお断りしています。
ヤマハ YZ125/250F・YZ400F/WRF400F・YZ426F・TZR250

価格例;
RS 125  メッキ剥離、再メッキ、ホーニング、柱の仕上げ加工を行って税込み29,400円

メッキによる再生の一番の問題はその機種に適合したメッキ用電極がないと、メッキができない点です。
技術的にはあらゆるシリンダーにメッキは可能なのですが、この電極を作成するのに機種によって
数十万円の費用が必要です。
ということで、現実的にはすでに電極の用意がある上記のような機種に限っての対応となっています。

メッキの工程は剥離工程を除いて、すべてメーカーによる量産加工と同一の工場・工程で行われます。
品質についての問題が生じた事はありません。
柱の逃がし加工は当社社内にてマシニングセンターで行います。これもホンダの2スト補用シリンダーの
全てを手がけた当社が得意とする技術です。

シリンダー再メッキについて詳しく知りたい方はお問い合わせください。
posted by sotaro at 11:04| 埼玉 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

柱の逃がし

image/ibg-2005-01-31T14:02:03-1.jpg少し色のちがう部分が見えますか?

「柱の逃がし」と呼ばれている加工があります。
これはH社の高性能2ストシリンダーに特有の加工です。H社のシリンダー、特にレース用のものは
排気ポートを可能なかぎり大きくとるために、排気ポートが左右ふたつにわかれています。

このことによって2ストの排気ポートは直径の67%までと言われるポートの横幅方向の限界を超えた
大きなポートを実現しています。写真でも排気ポートが掃気ポートの上(手前)側で横方向に回り込んで
いるような形状がご覧いただけると思います。

そこで問題になるのが、2つの排気ポートの間に残った通称「柱」です。
ここが排気熱で熱膨張してピストン側にでっぱり、焼き付きの原因になるんですね。
それを避けるためにこの部分を熱膨張係数にしたがって、微妙に逃がす加工をやります。
これが「柱の逃がし加工」です。

その昔H社さんが2ストでレースに進出したあと、この部分の設計加工には苦労されたようなんですが、
関連のM社で2年にわたってトライした加工を当社は半年で加工可能にしてしまいました。
当初はNC旋盤でやりましたが、現在は他の穴加工等と一緒にマシニングセンターで仕上げてしまいます。
これができたおかげで当社は長い間H社さんのレース部門から2ストシリンダーを発注していただくことが
できたんですが、2ストシリンダーがなくなりつつある今、そんな話しも今は昔、ですね。

ですが、その当時からの技術の蓄積がありますから、当社ではこの加工を問題なくやることができます。
鋳鉄シリンダーはもちろんニカジルメッキ後の加工もおまかせください。

関連してポートの面取仕上げ加工についてもレース用を含めて対応できる技師がおります。
このポート面取加工だけでも何馬力もパワーに差がでるということで、ずいぶん厳しいご指導を
いただいたので、これについても自信を持ってお引きうけいたします。

どうぞ、ご利用ください。
posted by sotaro at 14:02| 埼玉 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月28日

ブレーキピストン

先日、モトメンテナンスの田口編集長さんのご依頼で、ディスクブレーキのブレーキピストンの
研磨加工をやりました。
今回は田口さんが、別の機種のブレーキピストンを探して来られたので、この外径を研磨するだけで
サンプルと同じピストンを作ることができました。

現状、このブレーキピストンが入手できない、という機種が多いということを教えてもらいました。
もし、お客様の中でこのブレーキピストンが入手できなくてお困りの方がいらっしゃいましたら、
ご相談ください。

上記のように流用できるものがあれば、カンタンに作る事ができますし、もしそのようなピストンが
見当たらなければ、SUS(ステンレス)の素材から削り出すことも特に難しいことではありません。
形状や大きさもさまざまなようですので、サンプル(錆びて虫食いなどになったもの)があれば
それに合わせて削り出し致します。お見積もりしますので、お気軽にお問い合わせください。
posted by sotaro at 09:09| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月07日

ブレーキピストンの画像

Brpiston.jpgブレーキピストン

先日加工したブレーキピストンの画像をモトメンテナンスの田口編集長からいただきました。
えらくキレイに撮れてますね。

こんな感じで研磨仕上げして、ピストン流用することができました。
サンプルをもとに新規にステンレスで製作することも可能ですので、
ブレーキピストンが入手できない、というような場合にはご利用ください。
posted by sotaro at 08:53| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月11日

超低摺動抵抗エンジン(1)

水素バイクという夢のような開発(?)の話しばかりをしていますが、
当社では実はそれ以外にも、いまとても力を入れて開発していることがいくつもあるんです。
そのうちの一つをご紹介しましょう。

今一番期待しているのが表題の、エンジンの摺動抵抗をうんと減らそう、という製品です。
製品というよりは技術の組み合わせということになるかもしれません。

先日来、「プラトーホーニング」の技術をご紹介をしたところ、たいへんご好評をいただいています。
ほんとうにありがとうございます。これはシリンダーの内径の仕上げに関する機械的な仕上げ方法としては
かなり優れた技術だ、と自負していますが、これはエンジンパーツの中のシリンダーだけの話しであって
エンジン全体を考えると少し片手落ちな感じがします。

擦れて動くのはシリンダーとピストン、ピストンリングであって、シリンダーだけでは完結しないことになります。
馴らしの短縮という意味ではアルミのピストンのスカート部を細かいペーパーで磨くというようなことでも
効果は得られるようですが、摺動抵抗の低減という点ではもの足りません。

そこで、現状はピストンへのWPC&モリブデンショット加工をお奨めしています。
シリンダーのプラトーとピストンへのWPCでかなりの成果が得られるのではないかと思います。

でも、あとひとつ残っているものがあります。それはピストンリングです。
ピストンリングには通常クロームメッキ等がされて、昔に比べればはるかによくなっていて、
ある意味これがボーリング屋の仕事を減らしてきた、とも言えるかもしれません。(^^;;;
シリンダーが減りにくくなったんですね。

そんなこともあって、いままではあまりこの部分については、大きな興味を持ってこなかったんですが、
最近になっていろいろなコーティング技術が開発されているのを知り、がぜんリングに興味が湧いてきました。
なんと最新の技術でリングにコーティングをすると、エンジンの摺動抵抗を10%も低減できるというんです!
そこへさらにコーティングに合わせた特殊な内径仕上げホーニングをすることで、
その低減がトータルで20%にもなるということなんですねー!!
これはすごいことになってきました。

しかもまだこの技術は大メーカーでさえ、採用していない技術です。コストの問題もあるのでしょう。
量産性に優れた技術ではないのかもしれません。

長くなりますので、また次回ということにしたいと思いますが、最近お客様からニカジルメッキのご要望が
多くなっていまして、技術的にはあらゆるエンジンに適応可能なものの、コスト的にほとんどの場合
引き合いません。(電極製作費40万円、ダイヤモンドホーニング砥石が十数万円などの初期投資が必要)

ところが、このコーティングをすることで、メッキシリンダー以上に優れた低摺動抵抗で耐久性のある
エンジンを作ることができることがわかってきました。
しかもメッキの場合のような初期投資を必要としないんです!!
乞うご期待です。(^o^)



posted by sotaro at 11:38| 埼玉 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月24日

H1 コネクティングロッド

IMG_5539.jpgIMG_5541.jpg

KAWASAKI H1のコンロッドが入手できない、というお話を聞きました。
前から一度やってみたいと思っていたので、それではいい機会だからということで削り出す事にしました。(^^)
素材はSCM420の鍛造の塊を特注して入手しました。
春先で通常の仕事が忙しくなって、つい後回しになってたんですが、
やっとここまできました。

左の写真の一番左が純正サンプル
2番目が粗引き状態
3番目が熱処理前の状態で
一番右は鍛造の素材です。

このあと防炭処理をして熱処理に出し、そのあと端面と内径を研磨します。
WPC加工も予定していますので、完成にはまだ少しかかりますが、
一応経過報告です。

形状はH型断面になっており、重量は純正品と同等になっています。
当社としては軽量高性能というよりは、耐久性、剛性の点で純正を上回るもの、を目指しています。

H1のコンロッドが完成すれば、他のさまざまなコンロッドも削り出しで製作できることになります。
当社ではロング部品さんのご協力で多くの機種のコンロッドを入手できますが、それでもH1のように
手に入らないものもあります。
そんな場合でも削り出しで対応できれば、あらゆる機種のクランク再生が可能になります。

今後お客様からご要望があれば、いろいろな機種でトライしてみたいと思いますので
ご要望をいただければと思います。
posted by sotaro at 10:27| 埼玉 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする