
ブロックにもWPC&MOS2処理をしました。1気筒だけ。
手前がアルミのままのスリーブです。真ん中は鋳鉄スリーブにプラトーホーニング。
遠い1気筒がWPC&MOS2処理済みです。
手前のアルミのままのスリーブはこの写真だとなんだか輝きがないですね。これはちょっと粗い仕上げになっています。
1番奥のWPC+MOS2の方はしっとりと少しくらい色でなんだかいい感じです。(^^)
みんな少しづつ「色」がちがうのが、写真で読み取れるでしょうか。

ピストンも2個はWPC+MOS2処理済み。(左が処理済み)
真ん中の鋳鉄スリーブの気筒には、そのまま無処理のピストンを組みます。まあ、これが通常のシリンダーですね。
アルミスリーブの気筒2ヶ所にWPC&MOS2済みのピストンを組みます。手前はアルミそのまま+WPC&MOS2ピストン。
遠い方はスリーブ側ピストン側ともにWPC&MOS2済みということになります。
それぞれがどれだけ摩耗するかを、実走行した後に測定してみる予定です。
これとは別に摩耗試験機上でもそれぞれの材質の摩耗量を測定していますが、なかなか実機の上と同じ条件での比較は難しいのだそうです。たとえば潤滑油、温度の条件をエンジン内と同一にして実験することは困難なので、やはり最後は実機上での試験が1番信頼できるようです。
潤滑や摩耗、摩擦などを総合的に扱う技術領域を「トライポロジー」と呼ぶんだそうです。これがなかなか一筋縄ではいかない分野のようで、加工精度・素材の表面硬度・油の性能や油膜の状態・各素材同士の相性・熱の影響など非常に多くの要素でできあがっていて、カンタンに机上で予測をしたり、計算や試験をして結果の出るものではないんだそうです。
いやはや、(株)井上ボーリングもずいぶん難しいことに頭を突っ込んでしまったものです。たはは。(^^;;;;;
それにしても、写真奧側の色つや、ニカジルメッキ処理後の色つやににておりますな〜。
確かにこのWPC後の表面の感じは、どうとはいえませんが、魅力的です。(^^)
テスト結果楽しみです。
気筒によってピストンとのクリアランスなんかも
違うんですか?
バイクバージョン楽しみです!
ご用命いただいている品物もスリーブ製作からすすめさせていただいております。
ヒストリックカーレースに出ていらっしゃったんですね!当社も今は2輪がメインになっておりますけれども、4輪車ももちろん取り扱っております。そのようなレースでも評価していただけるようになったら、嬉しいですねー。
シリンダー温度はぜひ測定したいですね。おそらくシリンダー内の温度は下がって、バイクの場合ですと、逆にフィンの先端温度は上昇するのではないかと考えています。これはブルタコでは実感できるのではないかと思っています。