2007年11月13日

スバル360クランク組立用治具

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クランク組立はほんとうの職人仕事で雑誌でもよく紹介していただきます。

この道40年家泉敏夫さん。
市場には無数の種類の組み立て式クランクがあります。ほとんどはケガキ線を入れるなどの方法で治具なしで敏夫さんが組み立ててしまいますが、なかにはこのスバル360用のように治具の用意があるものがあります。
治具の中でもこのスバル360用はいちばんしっかりしていて、センターの180度部分だけでなく、サイドのウェブまでの組立が世話なしにできてしまいます。

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ここがその工夫で、向こう側からピンを押さえる事でサイドのウェブを組むための位置関係が決定します。このサポート(左手で支えているところ)がとてもよくできていて、プレスが押し込まれると自動的に抜けてくれるんです。見ているとオモシロいですよ。

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調子がいいと、敏夫さんの銅ハンマーが活躍することもなく、一発で0.01くらいまで精度がでてしまうこともあるらしいです。悪くても0.03mmくらいまでは出るようです。
純正の精度はそのままで出てしまうことになります。

ま、たいがいは最後に敏夫さんが仕上げの一発をくれて"0"にしてやるようですけど。(^^)

これだけの写真を見て、クランクの組立の手順が想像できるかたはなかなかいないとは思いますが、こんな方法でもできるんだな、というイメージをしていただければと思ってご紹介してみました。

それにしても組立式クランクというのはオモシロいものです。一体式クランクに比べると切削加工の難度が低いということは言えると思います。(でも、その分組立という面倒があります。)それで、エンジンの発達の歴史の中ではじめはみんな組立式クランクだったんでしょうね。

今は組み立て式クランクのエンジンというのはぐっと少数派であることは間違いありません。それでこれを組み立てられる内燃機屋さんも、あまりなくなってしまいました。
でも2スト大好きなウチの工場には今でもたくさんの組み立て式クランクが入ってきます。KAWASAKI H1, H2,KHシリーズなどの3気筒、SUZUKI GT380,550,YAMAHAだとRD,RZ系いっぱいありますしね。ホンダのだと旧いものもありますし、4ストミニ関係は今でも組み立て式ですものね。

H2に関してはオイルシールなども在庫しています。上にあげた関係はみんな今でも部品調達は可能です。ロング部品さんからいろいろなコンロッドキットも取り寄せ可能です。

それから最近はNSR250のオイルシール組み込みベアリングも在庫しているので、88〜89を中心にたくさんの組み立て式クランクを加工しています。

近々、ウチのコバヤシくんが勉強がてらおもしろがってつくっているNSRの風変わりなクランクの話題もご紹介できると思います。でも、まだ内容は秘密です。(^o^)


posted by sotaro at 10:18| 埼玉 晴れ| Comment(7) | TrackBack(0) | 加工のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このお方、かなり前のモトメンテの記事でお見かけした方でしたかね、違っていたらごめんなさい。風貌が、いかにも職人さん、お名前なんて読むんだろー、で記憶にあります。

NSRの面白いクランク!?RZRにも何かそう言うのほしーなー
Posted by 原ちゃん at 2007年11月13日 11:58
原ちゃん、どうも!
そうです。ウチが取材を受けるとたいがい彼がまず取材されますね。銅ハンマーでひっぱたく原始的な感じと結果の精度の高さの対比がオモシロいんでしょうね、きっと。名前はイエイズミトシオと読みます。
RZRでも、他のバイクでもアイディアをいただければ、なんでもやりますよー!(^^)
内燃機屋をどう使うかは、お客様のアイディア次第です。
Posted by IB井上 at 2007年11月13日 14:59
以前BBSでNS400Rのクランク分解と組み立てが出来ないと言う事でしたが、
今でも同じなのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
Posted by NSマニア at 2007年11月14日 01:15
NSマニア様、お問い合わせありがとうございます。
NS400Rに関しての状況はかわっておりません。
ただ、今朝この書き込みを拝見してからGoogleで検索をしてみたところ、下記のページでベアリングを販売しているような記述があります。ここで入手が可能なら、クランク分解組立芯だしの作業自体はできるかもしれません。
http://www.rg500jp.com/
ただここにあるのはクランクベアリングだけのようですから、他に大端ベアリングなどやオイルシールなどが必要なのかどうか、必要なものがあるのかどうかもわかりません。
あとでこちらからもここへメールして問い合わせてみます。
また一度クランクを見せていただければ、検討もさせていただきます。
よろしくお願い致します。

Posted by IB井上 at 2007年11月14日 08:29
 スバル360は乗ってみたい昭和車ベスト3です。いつかレストアしたいものです(勿論出来れば水素仕様)。当たり前ですが、クランクなどエンジン部品にも歴史はあるのですね。OHVやDOHCなどの形式などの部分しか注目してなかった自分の不勉強さを再確認しました。勉強出来るうちにやりなおしておかなければ。
 職人技には憧れます。技術体得迄の時間と困難を思うと頭が下がらずにはいられません。温故知新は「故(ふる)きを温(たず)ね、新しきを知る」といった意味でしたでしょうか。御社では温故新生:「故(ふる)きを温(たず)ね新しく生まれ変わらせる」といった感じです。間違っていたらすみません。無知ついでに、もうひとつ失礼します。
 前記事の圧縮なしの水素タンクはどこからの情報でしょうか。素人考えでは、高圧ボンベに水を満たしたうえで、電気分解を行うのかなー、程度しか想像できません。使用するときの水素の接続バルブはどんなのだろうとか、水を補充して再利用は出来るのか、その場合溶媒の取替えはどうするのか、など興味がつきません。こちらも勉強していかないと。
 最後に、近々加工をお願いしに行くかもしれません。予算と時間の都合により詳細未定ですが、その時はよろしくお願い致します。(ちなみにスタンドバイクを持っていくか迷い中です。)
Posted by 行流 at 2007年11月14日 11:40
うーむホントの職人芸ですねぇ・・
こういうこと出来る人居なくなりましたからねぇ・・
どこの業界でもそうですけど。

何か見当違いの物作ってもらってる奴がここに(爆
精度の問題で頼めるところが無かったのもあるんですよね。
自分の会社の下請けに頼む手も有るんですが、主に鉄系の
材料加工しかやらない(ま、盤屋ですんで・・)ので
アルミで精密加工は無理。
やはり材料の特性と知っててくり抜き物ならボーリング屋に敵う物は無しと。
今回のアルミの組立式フレアナットなどというみょーなものを
受けていただいてありがとうございます。
Posted by BEAT at 2007年11月14日 11:45
NSマニア様、残念ながらメールで連絡してみましたが、在庫はゼロ入荷予定なし、ということでした。

行流様、うわー、こりゃまた過分なお言葉で恐縮です!!
水素発生についてはGoogleで検索するといっぱいひっかかりますが、例えば下記のようなところがあります。
http://www.mitsubishicorp.com/jp/pdf/pr/mcpr040413.pdf
スタンドバイク、たいへんでなければぜひ見せてください。(^^)
ご用命を愉しみにしています。

BEAT様、いつもありがとうございます。見当ちがいということはないですよ。金属機械加工でしたら、なんでもやってみたいです。(^o^)
Posted by IB井上 at 2007年11月15日 09:13
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