iBの主力開発商品が登録商標【ICBM(R)】です。
{I}noue boring {C}ylinder {B}ore finishing {M}ethodの略ということになっています。
この名称はインパクト狙いでつけたものでしたが、当初あまり反響は大きくありませんでした。
その頃はICBM(大陸間弾道弾)というものに馴染みのないという人が意外に多かったんです。
その後、北の将軍様がだいぶ頑張ってくれてニュースによくICBMが出るようになり、
その間に我がアルミメッキスリーブの【ICBM(R)】のほうもだいぶ認知されて、
いまではほんとうにiB(株)井上ボーリングの主力商品になっています。
さて、そんなICBMという名称なんですが、最近この名前に意外に深い意味が
あるなあ、とあらためて感じています。
時々お話しすることですが、20世紀は速度の世紀であり競争の世紀だった、ということです。
その競争の最たるものが、戦争ですよね。20世紀には2度も世界大戦が行われてしまいました。
競争の祭典オリンピックも20世紀にはほんとうに華々しいものでした。いまではだいぶ影が薄れていますよね。
開催国で反対運動が起こるようでは、オリンピックの栄華も地に落ちたなあ、と思います。
激しい競争の20世紀には速度はとても重要な意味を持っていました。
よくひきあいに出すんですが、戦闘機の速力が世界で一番速ければ撃墜されずに済む。
とすると軍事力で圧倒的に優位に立てるので、世界征服だってできるかもしれない。
馬鹿げた考えのようですが、当時はほんとにそんなふうに考えられていたのではないでしょうか。
ところが、この戦闘機の速度の意味をなくしてしまったのがミサイルだったのだろう、と思います。
地対空や空対空のミサイルができて性能が上がっていくと、いくら戦闘機が速度をあげても
それだけで攻撃を回避できるわけではなくなってしまった。
それにとどめを刺したのが大陸間弾道弾ICBMだったのでしょう。
もう戦闘機をいくら速くしようが、世界征服などできない。
この時、速度の大きな意味がひとつなくなってしまった、と言えないでしょうか。
その後には旅客機も音速を超えたもののいっときのことで、しばらくするとその速度は顧みられなくなり放棄されてしまいました。
そう、速度の価値を奪ったのがICBMだ、とも言えると思うんです。
そして、我が内径仕上げの最終兵器の方の【ICBM(R)】です。
我々iBの求めていることは「刹那」でなく「永遠」だという主張をしています。
耐久性を犠牲にした瞬間的な速さなどではなく、永遠のような耐久性を持つ内径仕上げにこそ
エンジンが滅んでいくこれからの世界では最高の価値がある、という主張なんです。
本家弾道ミサイルのICBMも内径仕上げの最終兵器【ICBM(R)】も「速さという価値に止めを刺す」という同じ役割を担っているのかもしれません。
ただのインパクト狙いで、まさかこんな意味を狙ってつけた名前ではなかったんですが、意外にとんでもないところで両者は共通した使命をもっているのかもしれません。
オートバイが「速さ」というわかりやすいけれども時代遅れの価値を離れて新しい価値を獲得していくために、意外やわが内径仕上げのメソッドが重要な役割を果たすのだとしたら、ある意味恐ろしいことではあるけれども、、、、僕はそれで本望です。